元日に放送したワイドナショーで、古市憲寿が「ハーフって劣化が早くないですか?」とウエンツ瑛士に発言。そのことがインターネットでプチ炎上したとか、してないとか。この手の失言による炎上に対して毎回思うんだけど、表現方法・表現内容どちらに問題があったのかはっきりしてほしい。

「言いたいことはわかるけど、言い方がね…」パターン?

見た目が重要視されるモデルやアナウンサーにはハーフ(配慮してミックスとかダブルとも言う)がかなり多い。つまり、日本人の美的感覚から言うとハーフは一般に容姿端麗ということになる。でも30代,40代と年齢を重ねるにつれ、ハーフは加齢による特徴が顕著に目立つ傾向があると思う。例えばガッシリとした体つきや、垂れたお尻とかね。

これは人種的な特徴であって、一般にアジア人が小柄で脂肪を溜め込みにくいという文化や伝統、遺伝による性質の差異だからしょうがない。だから、古市憲寿の言う「ハーフは劣化が早い」という意見に同意する人も少なくなさそうだ。調べたわけじゃないから、なんとなく、感覚的にだけど。

ではナゼ、炎上するのか。1つには古市憲寿の言い方の問題があったんだと思う。「ハーフ」とか「劣化」という言葉のチョイスね。もし古市憲寿が「ミックスの方々って老けるのが早いですよね?」だとここまで大事にはならなかったのかもしれない。まあ、ここらは、発言の文脈や流れが関係してくる。ワイドナショーというコメディー要素の強い番組であること、ウエンツ瑛士がバラエティ番組によく出演していること、古市憲寿が毒舌で人気を得て、またその毒舌を番組でも期待されていたことなんがね。

ワイドナショーで回りくどい、オブラートに包んだ発言したって白けるし、面白くないでしょ?そういう意味だと、結果的に炎上しちゃったけど揚げ足を取られた風にも見えるね。ネットニュースなんかは発言の一部を切り取って焚きつけるの得意でしょ?クリックベイトなタイトルでセンセーショナルに煽ってPVを稼ぐのが彼らのビジネスモデルなんだからさ。

人種ってタブーな話題?

言い方の問題以外にも、発言内容そのもので批判を受けていることも考えられるよね。「ハーフとそうでない人の間に劣化速度の違いは無い!」みたいな意見や、「人種的特徴を殊更に取り上げて、けしからん!」みたいな意見ね。

確かに、自分の意見が明らかにマイノリティで、黙っていた方が得策な場合がある。「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい。まだ正常に近いんじゃないか」なんて言った政治家がいたが、藪蛇にならないよう、だんまりを決めるのが大人の対応だろうね。また、日常では取り上げない方がいい話題もある。聖教新聞やしんぶん赤旗を取っている人がいても見て見ぬふりをするのが正解だよ。そこを突っ込んでも、ろくな事にならない。

ただ、ワイドナショーはニュースを扱う報道番組で、古市憲寿はコメンテーターとして出演している。なんの問題提起もしない、波風を立てる発言も一切しない、そんな番組は存在価値がないわけ。トンチンカンな意見でも、コメンテーターとして出演している以上、自分の意見ははっきりと述べるべきだよ。ただ、全ての発言が許されるわけでもない。ヘイトスピーチみたいな過度に人を傷つける言葉は慎むべきだよね、当然。

じゃあ、こうやって炎上してるわけだから人種的特徴ってタブーなのかな?よく知らないけど、アメリカでは人種に関する話題はかなりセンシティブらしい。日本ではどうだろうな。確かに、「ハーフは劣化が早い」と言われるとハーフの人が傷つくこともあると思う。ただ、古市憲寿の発言の前には、(ハーフである)ウエンツ瑛士の幼少期はかなり可愛かったという話題だったわけで褒めるのは良くて貶すのは駄目なのか、という感覚もあるよね。しかも、「ハーフの子供は可愛い」という共通認識に対しての、「劣化が早い」だから対比的にでてきた言葉なのであってバランスが取れてると思うんだけどな。

あー、アジア人丸出しルックスの僕が考えても意味ない気がしてきた。やっぱりハーフに対する憧れや差別意識なんて今まで実感したことないし。

ただ、これだけは自信を持って言えるんだけど、誰も傷つかない発言なんて糞だよ。だから、ある発言が「アウト」なのか「セーフ」なのかを判断するとき、発言方法と発言内容を分けて考えて、さらに必要性と悪影響を天秤に掛けるのが正攻法だと思うよ。じゃないと、ただのクレーム炎上おじさん・おばさんになっちゃうからね。

白いマイコーも黒いマイコーも好きです。