Epic Games Storeで無料配布されていた『Watch_Dogs 2』をクリアした。前作の『Watch_Dogs』も過去に無料配布されてプレイはしたが、途中で投げてしまった。内容もあまり覚えていない。なんか監視カメラをひたすらいじくり回すゲームだった気がする。
そういう意味ではWatch_Dogs 2もストーリーは激薄だった。コンピュータオタクの黒人青年が過激なハッキングテログループにオルグされて鉄砲玉として巨大ITテック企業をハック(テロル)していく…そんな話。邪悪な企業を懲らしめて国家を米国市民の手に取り戻す、というのが建前としてあるが、実際やることはプライバシー侵害、窃盗、破壊工作のオンパレードで、動機も青臭さ全開。まるで中学生が考えたような設定で全く感情移入できない。このゲームは「落書き」をグラフィティアートと呼んでいるような連中にシンパシーを感じるクソみたいな人たちでければ楽しめないだろうと思う。
ゲームプレイは前作よりマトモになった。ドローンとラジコンカーがガジェットとして新登場したが、ハックという名の単調なパズルに一工夫加えられた上、このハックミニゲームも難しすぎずちょうどよい難易度。ただ、このゲーム世界のメインテーマであるハッキングがボタンを押すだけの”作業”になっているのは前作と変わってなかった。ハッキングゲームというかギャングのアジトや研究所などへの「潜入」を楽しむゲームが実態。そしてサイドクエストは「周りのハッキング可能なオブジェクトをいじって建物の屋上に登るゲーム」だった。それはそれで結構楽しめたけど、ハッキングしている感覚はない。まあ、ハッキングをどうゲームに落とし込むかは簡単ではないと思うけど。そこら辺はそれっぽいワードを散りばめたカットシーンだより。そのカットシーンも出てくる奴らが地下室でフードを深くかぶったオタクたち、というステレオタイプ丸出しでうまくいっているとは言い難い。なんだかなあ。
オープンワールドクライムシミュレーターにテクノロジー要素をぶっこんだ、全体的に薄味のゲーム。決してつまらないわけではないが、面白いわけでもない。それが『Watch_Dogs 2』。無料ならおすすめ。