Pokémon Generations Episode 3: The Challenger
Pokémon Generations Episode 3: The Challengerのサムネイルより

先日、日本語吹き替え版が公開された『ポケモンジェネレーションズ 』。数分の動画なので試しに見てみたが、予想に反し、素晴らしいアニメだった。

サトシではなく、”プレイヤー”の物語

ポケモンこと「ポケットモンスター」のアニメは「マサラタウンのサトシ」を主人公とするTVアニメが随分と昔からやっているが、『ポケモンジェネレーションズ』はこれとは一線を画する。TVアニメ版はコメディー色も強く、勧善懲悪の、どちらかと言うと”子供向け”の色が強い。しかし、ジェネレーションズは内容が妙にシリアスだったり、キャラクタにアメコミ的なカッコよさが散りばめられていたりと、明らかに”大人”も見ることを想定している。そして、なにより異なるのが、プレイヤーがRPGとして体験した歴代のゲーム版ストーリーをベースにしていること。一話あたり4,5分のアニメだが、ポケットモンスターシリーズの世界で起きた重要なメインストーリーラインイベントを上手く描いている。伝説ポケモン、ライバルやポケモンリーグ、悪の組織との戦いなどゲーム版のポケモンでプレイヤーが遭遇したメモリアルな場面をアニメで再度、ノスタルジーと共に味わうことになる。

考えてみれば、初代ポケットモンスターを小学生頃に体験したプレイヤーは、現在30代あたり。つまり、このアニメが大人色が強いことから見て、「現役ポケモン世代に今までのポケモンユニバースを紹介する」というよりもむしろ、ポケモンから離れていった人たちに「楽しいポケモンの記憶」を思い出してもらい、「もう一度ポケモンの世界に戻ってきてもらう」ことに重きを置いているように見える。

ストーリーはX/Yまで

ポケモンジェネレーションズはゲームのストーリーを追っているが、最新作の『ポケットモンスターサン・ムーン』のストーリーはやらないらしい。逆に言えば、X/Yまでの重要な出来事がアニメになっているので、まだX/Yシリーズまでプレイしていない人にとっては、このアニメを視聴するとストーリーのネタバレになる。まあ、ある程度ポケモンの事を知っていないと、みちゃってもチンプンカンプンだと思うが。

ところで、現在、英語版が16話まで配信されているのに、日本語吹き替え版は6話まで公開されていない。とはいえ、既にゲームをプレイ済みの人にとっては(当たり前だが)英語版を視聴してもなんとなくストーリーが分かる。日本語吹き替え版の新しいエピソードが公開されるまで待てない人は、英語版をみちゃうのもアリだ。