あるアイデアを思いついたとして、そのアイデアは既に誰かが思いついている。当たり前だ。今生きている人間だけでも70億人以上いる。亡くなった人間も含めて考えると、全く新しい物なんて生まれりゃしない。
当たり前だと言ったが、結構このことを忘れがちで、莫大な情報を簡単にアクセスできる情報化社会の現代では、過去の作品と比較されてしまうので”新しさ”や”独自性”が気にされがちだ。なんと不毛なことか。
例えば、大手メディアやインフルエンサーが既に取り上げた事柄でも躊躇うことなくブログやSNSにアウトプットしていくべきだ。もちろん見てくれる人は減るだろうが、価値が無いわけではない。主題に個性が失われようとも、その枝葉にアイデンティティが宿るのだ。これはGoogleの検索順位やフォロワー数ですぐに測ることはできない。よって情報化社会こそPV数の多寡に振り回されすぎてはいけないのだ。それらはマーケティングの成果にすぎないのだから。大手メディアやインフルエンサーもまた、誰かが過去にしたことの繰り返しを行っているのだと忘れてはいけない。
何が言いたいかと言えば、例えば、さも昨日デビューしたかのようにビートルズを紹介できる、そういう人間に私はなりたい。