4/20にPlayStation 3プラットフォーム向けのtwitchアプリがリリースされた。PS4向けのTwitchアプリは2015年11月から存在していたため、PS4から半年ほど遅れてのPS3版リリースとなる。
使いづらさもあるが、利便性は高い
さっそくインストールして幾つかのライブストリームを視聴してみたが、基本的な機能はウェブ上のTwitchと同じように使えた。ゲーム毎に配信中のチャンネルをブラウズしたり、人気のあるチャンネルをチェックしたりもできるし、PS4から配信されていると思われる「公式」カテゴリもフューチャーされていた。Twitchアカウントを持っていないので実際にチェックしたわけではないが、ソーシャル機能も実装していて、チャンネルのフォローや「お気に入り」もストリームを見ながら簡単にできる。
ちょろっと配信を見る分には十分な出来なので、ゲームに疲れた時に一休みがてら適当なチャンネルを垂れ流すのも良さそうだ。
The @Twitch app is now available on PS3! https://t.co/5Z6FOQJBGX pic.twitter.com/OZS3iW3sMM
— PlayStation (@PlayStation) April 21, 2016
ただ、使いづらい点もある。ゲームパッドで操作する以上、シンプルなデザインになるのは仕方ないが、音量の調節が出来なかったり、ストリームの画質が選択できなかったり(自動でスケールされる)と細かい点で改善の余地はありそう。また、大きな不満なのが、「戻る」操作をした時に、チャンネルやゲームの一覧のトップページに飛ぶこと。つまり、視聴ページとインデックスページが独立していて、インデックスページがステートレスなのだ。いろんなゲームでブラウズしていて、ちょこっと覗いた後、一覧に戻った途端、また最初から眺めていくのは苦痛を伴う。
ゲームに特化している分、YouTubeアプリより分があるか、それとも
PS3のストリーミング視聴といえば、YouTubeアプリがTwitchより先行してリリースされており、ゲームカテゴリの生放送もライブで見ることができた。ゲーム動画のストリーミングサイトはTwitchとYouTubeGaming(とニコ生とかいうドメスティックなクソ)が市場を奪い合っているが、PSプラットフォームのアプリでいえばYouTubeに一日の長があるように見える。
YouTubeアプリがTwitchアプリより優れている点はいくつかあるが、YouTubeアプリは使いやすい上にレスポンスも良く、コンテンツ(チャンネル)も日本向けにローカライズされたものが表示されるのが大きい。また、Twitchはビジネスとして配信している人が多いので、やれ誰それが数ドル寄付しただの購読しただの画面や音が五月蝿いし、ゲーマー「女」であること強調した目立ちたがり屋やクロマキーやディスプレイを多用したタレントもどきがたくさんいる。一方YouTubeアプリでは、PS4などからマイクすらないライブプレイ動画を淡々とストリーミングするチャンネルが多く、昔のPeerCastを彷彿とさせる。恐らく日本ではビジネスとしてのプレイ動画市場が小さいからだと思うが、ボケーっと視聴する環境としては落ち着いたYouTubeの方がプレイとプレイヤーとのバランスがフィットしている。
それでも、Twitchアプリが大きく優っているところもある。それは、言うまでもなくTwitchがゲームに特化していることだ。やはりゲームごとにカテゴリ分けされているTwitch大変便利だし、ゲームカテゴリにスマホゲームが大きく陣取っていたり、小中学生向けに商売をしているヒカキンの動画などを毎回見せられるYouTubeは総合ビデオプラットフォームとしての限界も見て取れる。justin.tvからtwichが分離しただけあって、ライブプレイ動画プラットフォームとして何が求められているのかTwichにはノウハウがあるのだろう。それだけにTwichアプリのUX向上が望まれる。今後のアップデートに期待したい。