最新のWindows OSであるWindows 10がリリースされて結構経つ。なんでWindows 8からいきなりWindows 10にバージョンナンバーが上がったんだろう。まあ、95から98に上がった事もあるし気にしちゃ駄目だね(ここ笑う所)。

ところで、Windows OSは複数発売されているけど、OSが「終わる時」って何時だろう。誰も使わなくなった時だろうか。じゃあ、今使っているwindowsを使わなくなる時やパソコンを買い換える時はいつだ?。複数の理由が考えられるけど、一番大きな動機はマイクロソフトがサポートを辞めるからだろう。

そう、マイクロソフトがサポートしていることは重要だ。OSやソフトウェアを最新にすることはアンチウイルスソフトウェアを導入するより100倍価値がある。いくら警備員を増やしても錠前が壊れていたのでは意味が無いのだ。

では「生きている」Windowsで最も古いOSはなんだろうか。

windowsライフサイクル
Windows ライフサイクルのファクト シート(Micorsoft公式サイト)より

この画像はWindows ライフサイクルのファクト シートを一部キャプチャしたものだ。メインストリームサポートと延長サポートの違いは、要は、新機能などの変更が追加されるかどうかだ。一番重要な「セキュリティ更新プログラム」はどちらでも提供される。

これを見ると、WIndows XPは2014年4月8日に延長サポートが終了しているものの、Windows Vistaは2017年4月11日までサポートされていることが分かる。そうだ、少なくともこれを書いている2016年はWindows Vistaは生きている。現役OSなのだ!

ところが、悲しいことに一部のソフトウェアはWindows Vistaのサポートを切り始めている。例えばAdobe Acrobat/ReaderやGoogle Chromeなどの人気ソフトウェアもその1つだ。

おいVistaを勝手に殺すんじゃねぇ

© Stijn Vogels – “Windows Vista wallpaper (by Microsoft)” – Creative Commons: Attribution, Noncommercial, No Derivative Works

OSはソフトウェアに共通の機能を提供する基本ソフトであって、アプリケーションがなけりゃ何の意味もない。Adobe ReaderやChromeブラウザはその分野で最も高い人気を集めているソフトウェアで、それらが使えないとなると利便性がかなり落ちる。古いバージョンのソフトウェアを使い続けたらいいじゃん、と思う人も多いだろうが、PDFリーダーやウェブブラウザは最もセキュリティの脆弱性が狙われるソフトウェアで、毎月のようにアップデートが繰り返されている。だから古いままのソフトウェアを使うのは馬鹿のやることだ。それは絶対に受け入れられない。

つまり、Windows VistaでPDFビューアやブラウザを利用しようとすると、Windows Vistaをサポートしている代替ソフトウェアを利用するしかない。幸いにしてHTMLやPDFはオープンフォーマットでAdobe ReaderやChrome以外にもソフトウェアは存在する。ただ、代替ソフトで完全置き換えられるかと言えば、そうとも言い切れない。Chromeで利用しているアドオンがFirefoxにも存在するかわからないし、重要なPDFが何の問題もなくFixit Readerで表示できると確信を持って言えるのだろうか。

PDFビューアやウェブブラウザはかなりクリティカルな部類のソフトウェアだ。だから、これらのサポートは出来るだけ長いことが望まれる。複雑なソフトウェアであることはわかるが、古いOSでも無くてはならない存在なのだ。それだけにGoogleやAdobeの決定にはガッカリさせられる。別にクールで最新の機能を追加しろ、とは言っていない。今まで通りでいい。バグや脆弱性さえ潰してくれたらいいのだ。恐らくAdobeやGoogleに言わせると、現状維持でさえ負担が大きいのだということなのだろうが、既に長年使っている側からすれば知った事か。なにせWindows Vistaはまだ生きているのだ。勝手に殺すんじゃねぇ。Windows 7でIE8-IE10のサポートが終了したからって喜んでるヤツにも言っておく。Windows VistaではIE9がまだサポートされてるんだよ。勝手に殺すんじゃねぇ。